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『週刊ヤングマガジン』といえば、“下品な漫画”が多いことで有名な青年漫画雑誌。『月曜日のたわわ』を始めとして、いろいろな意味で攻めた漫画が数多く連載されている。ところがここ最近、そんな雑誌の方針に不穏な気配が漂い始めている。
『サタノファニ』移籍に連載企画の白紙騒動
7月24日に、「ヤングマガジン」で連載予定だった漫画の企画が突如白紙になったという告白が物議を醸した。
その企画に携わっていた漫画原作者のうなぎや山椒は、自身のツイッター(現・X)にて、詳しい経緯を報告。2年前から決まっていた連載で、すでに制作体制や契約条件が決まっていたほか、脚本5話分とプロット60話分の制作も進んでいたそう。
ところが数日前、講談社の法務から「作品の表現内容に不適切な表現がある」と指摘が入り、編集部の判断によって連載が白紙になったという。
また同日には、「ヤングマガジン」の“下品な漫画”筆頭として愛されている『サタノファニ』が、本誌から『ヤンマガWEB』に移籍することも発表された。
「『サタノファニ』はセクシー描写やグロ描写がてんこ盛りの作品ですが、移籍理由について作者の山田恵庸は“いくつかある”とぼかしていました。
白紙になった連載の企画も、詳細な理由は明かされていませんが、『サタノファニ』の件も含めて『ヤングマガジン』が“浄化”されることを心配する読者が続出しています」(漫画レビュアー)
攻めた表現はどこまで許されるのか
現在の「ヤングマガジン」連載ラインナップを見ると、攻めた漫画が多数掲載されていることが分かるだろう。
たとえば岡本倫の『パラレルパラダイス』は、セクシー描写をふんだんに盛り込んだ異世界ファンタジーで、一般紙に載っていることが奇跡と言われているほど。今年4月から連載が始まった『だれでも抱けるキミが好き』も、直接的な描写が多い作品だ。
「『ヤングマガジン』の得意ジャンルはセクシー系だけではなく、別の意味で過激な作品も少なくありません。移籍になった『サタノファニ』は、ジョン・ウェイン・ゲ○シーや都井睦雄など、実在の殺人鬼をモデルとしたキャラクターによるバトル漫画です。
また、満州国を舞台として主人公たちがアヘンを広めようとする『満州アヘンスクワッド』も、ある意味で過激な内容。4月からは過激なツイッター漫画として話題を呼んだ『ヤニねこ』が、連載漫画として掲載されています。
編集部として、キケンな作品に挑戦しようという気概を持っていることは間違いないでしょう。白紙になった連載も、そんな志のもと企画され、結果的にラインを踏み越えてしまったのかもしれません」(同)
今後の「ヤングマガジン」では、攻めた漫画を載せたい編集部の志と、企業としてのコンプラ意識のせめぎ合いが起こりそうだ。
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阪神電鉄(大阪市)は28日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)の内野の一部座席を覆う屋根「銀傘(ぎんさん)」について、一、三塁側のアルプス席まで拡張する構想を発表した。
近年、甲子園球場で開催される全国高校野球選手権大会は暑さ対策が大きな課題となっている。
同社は「グラウンドでプレーする選手と同様にアルプススタンドで熱戦を繰り広げる学校応援団の観戦環境を改善し、高校野球の聖地としてこれからも阪神甲子園球場が進化を続けることで高校野球文化の継承を図りたい」としている。
この日、開かれた第105回全国選手権記念大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催、阪神甲子園球場特別協力)の運営委員会で構想を説明した。着工、竣工(しゅんこう)時期などの具体的な計画は未定としている。
球場はこれまでも観客への暑さ対策を進めてきた。
19年には約7千万円をかけ、アルプス席や外野席にエアコン計28台、入場門に扇風機計12台をそれぞれ増設し、アルプス席の一部の床に遮熱塗装を施した。
阪神甲子園球場は1924(大正13)年8月1日に開場し、第10回全国中等学校優勝野球大会の会場となった。29年にはアルプス席が完成した。
アルプス席まで覆っていた銀傘は「大鉄傘」と呼ばれていたが、43年、太平洋戦争による金属供出のためすべて取り外された。
銀傘は51年に復活。2009年にはアルプス席を除く内野席全体を覆う形で新調されていた。
球場は24年、開場100年を迎える。